古い一戸建てにはネズミが住みついていることがありますが、一戸建て賃貸でネズミが出た場合は誰の責任になるのでしょうか。
ネズミの駆除費用は自治体によっては補助金が出るケースもありますが、ほとんどは自費負担となります。
そのため、ネズミの駆除責任と費用負担が誰にあるのかはあらかじめ知っておく必要があります。
この記事ではネズミ駆除の費用負担とネズミの影響、対策について解説します。
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一戸建て賃貸にネズミが出た際の費用負担は家主か入居者か
一戸建て賃貸に住んでいる最中にネズミが出た場合、業者に駆除を依頼することになります。
駆除の責任はどちらにあるのかを踏まえて紹介していきます。
原則は入居者の負担
ネズミの駆除は、原則入居者が費用を負担することになります。
ネズミはゴキブリや蚊と同様、完全に侵入を防ぐのが難しいとされる生物なので、家主がネズミが発生する原因を引き起こしていない限り、入居者の費用負担で対応するのが一般的です。
また、家屋にダメージを与えるような被害が出ていたり、その可能性がある場合は家主に報告する必要があります。
ネズミによる建物の損傷が激しい場合、引っ越すことにもなりかねないため、ネズミが出た際には正確に状態を把握し家主と協議するようにしましょう。
家主としてもネズミの被害は家屋の資産価値を下げることになるため、迅速な対応を望んでいます。
ネズミ駆除を業者に依頼する際の相場
ネズミ駆除の費用は面積によって変わり、60㎡につきだいたい3万円~5万円です。
ネズミ駆除は被害や家の大きさ、構造、地形、築年数によって内容が変動します。
場合によっては大掛かりなトラップを設置する必要もあるため、相場以上の費用がかかる可能性もあります。
そのため、ネズミ駆除の費用を把握するためには必ず複数の業者に見積もりを依頼し、駆除方法と合わせて費用を確認するようにしましょう。
中には法外な費用を提示する業者もあるため、注意が必要です。
例外として家主の負担となる場合
ネズミ駆除の費用負担は原則入居者となりますが、建物の構造上明らかに侵入しやすい経路や欠陥があった場合は家主負担となるケースもあります。
また、既にネズミの温床となっており重要な構造物の損傷などがあった場合も同様に、家主の費用負担で駆除及び侵入の防止、修繕を実施する必要があるでしょう。
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ネズミによって引き起こされる害とは
一戸建てにネズミが出た場合、どのような被害が懸念されるのでしょうか。
主な被害と影響についてそれぞれ紹介していきます。
衛生・健康面での影響
ネズミがもたらす有名な菌に、ペスト菌があります。厚生労働省によると、ペスト菌を保有するネズミにノミが付着し、媒介となることで人に感染します。
そのため、ネズミが出た時点で少なからずペスト菌に感染するリスクが高まることになります。
それ以外にもネズミはさまざまな病原菌を保有しており、糞尿によって家屋内の環境を悪化させることもあります。
アレルギーやアトピーの発症にも繋がりかねません。一戸建て賃貸に住む家族全員の健康を守るためにも、ネズミ対策は必須だといえるでしょう。
精神面の影響
一度ネズミが出ると、物音や臭いが気になるようになります。
これまで気にすることもなかった小さな物音にも反応するようになり、ストレスを感じることになるでしょう。
また、ネズミがいるかもしれないという緊張感により、不眠症といった別の病気を引き起こすこともあります。
このように、ネズミ自体が運び込む病原菌とは直接関係のない病気を発症する可能性もあります。
住環境に精神的ストレスを感じる状況は生活全体に影響が出る可能性があるため、ネズミが出た際には早急に対処するようにしましょう。
家具に影響を及ぼすことも
ネズミが属するげっ歯類は前歯が一生伸び続け、そのまま伸び続けると顎を動かすことができずに餓死してしまうため、前歯を削るために硬いものをかじり続けるという習性を持っています。
そのため、ネズミが出た際には柱や梁、家具をかじられている事が多いです。
万が一重要な木部をかじられ損傷した場合、家の価値が大きく下がることになります。
また、ネズミは電気製品の配線をかじることもあります。
感電の危険性があるほか、そこにホコリがたまり火災が発生するという事態にもなりかねません。
このような事態にならないよう、ネズミが出た際には家主と協力して早急に対応することが重要です。
ネズミが出やすい家の特徴とは
ネズミが出やすい環境は、ネズミの種類によって異なります。
さらに、ネズミの種類によって対応が異なる場合もあるため、発生しやすい環境の特徴を抑えておきましょう。
ここでは、日本に生息している「クマネズミ」「ドブネズミ」「ハツカネズミ」についての特徴をまとめています。
一戸建て賃貸を探す際は、以下のネズミの生息場所が該当しない物件を選ぶようにしましょう。
ドブネズミ | クマネズミ | ハツカネズミ | |
---|---|---|---|
見た目 | 体長20㎝~25㎝
体重200g~450g 毛色:背中は褐色、腹は白色 耳は小さく、尾が短い |
体長15㎝~20㎝
体重100g~200g 毛色:背中は褐色、腹は淡い黄褐色か白色 耳と尾が長い |
体長約5㎝
体重10g~20g 毛色:灰褐色 |
生息場所 | 水辺や湿気のある所
巣:床下や天井、台所 |
温かい場所
巣:天井裏、内壁 |
畑地
巣:縁下、壁内 |
食料 | 雑食性
特に動物質を好む |
雑食性
特に植物質を好む |
植物質を好む |
参考:葛飾区HP
ドブネズミとクマネズミは都会で見かけることが多く、ハツカネズミは郊外で見かけることが多いネズミです。
ネズミ駆除をする際は、どの種類のネズミが侵入しているのかを特定することで効果的な駆除を実施することができます。
家でネズミを発見したらネズミの種類までわかると良いでしょう。
ただし、都会で何世代も生き抜いているネズミの中には殺鼠剤に適応したようなネズミもいるため、完全な駆除をするためには長期的な対策が必要になるケースもあります。
入居後にできるネズミ対策
ここでは入居後に自分でできるネズミ対策について解説します。
ネズミ被害を最小限に抑えるためにも、入居後すぐに対策をすることが重要です。
ネズミは500円硬貨程度の穴があればどこでも侵入できる生物です。
ハツカネズミであれば1㎝程度の穴からも侵入します。
そのため、完全に侵入経路を塞ぐことは難しいですが、パテなどを使ってできる限りの穴を塞ぐようにしましょう。
また、ネズミ除けスプレーなどを併用するとより効果が高まります。
ただし、換気口など家の性能を維持するための穴は塞がないようにする必要があります。
床下にも重要な換気口があるため、対策する際には重要に注意しましょう。より確実に穴を塞ぎたい場合は、業者へ依頼することがおすすめです。
また、万が一侵入したネズミを駆除することになった時のためにも、殺鼠剤や粘着シートタイプの捕獲機を家具の裏側や台所下、床下、天井裏に設置しておくことが重要です。
まとめ
一戸建て賃貸にネズミが出た場合、例外を除いて入居者が対応することになります。
そのため、入居後はすぐにネズミ対策を行うようにしましょう。
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