賃貸物件の場合、配管工事が必要になったらどうしますか?マイホームであれば、土地の所有者である住居人の一存で決めることができますが、一戸建て賃貸の場合は大家さんが所有者となるため、勝手に工事を行うことができません。
今回は一戸建て賃貸で配管工事の必要性が発覚するタイミングや申請の流れ、費用負担の所在などを詳しく解説していきます。
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なぜ配管工事が必要になるのか
配管工事は経年劣化によって発生する場合が多く、主にガス配管工事と水道配管工事が必要になります。
そこで必要となるタイミングについてそれぞれ見ていきましょう。
ガス配管の場合
ガス配管工事が必要だと発覚するタイミングの多くは、ガス会社による定期点検の際です。
場合によっては、早急に配管工事をお願いされるケースもありますので、大家さんにすぐに相談するようにしましょう。
また、ガス漏れによって発覚する場合もあります。
ガスは匂いがしてもほぼ無色のため、漏れに気づきにくいのが特徴です。
一酸化炭素中毒や引火によるガス爆発などを引き起こす可能性もあるため、異変を感じたらすぐに対応しましょう。
水道配管の場合
水道配管の工事が必要だと発覚するタイミングは床下の沈下が多いでしょう。
水道管が裂けると水漏れを起こし、少しずつ土を押し流します。
その影響から床下の沈下が発生し、調査を行った結果、配管工事が必要だと発覚するのです。
また使用量が変わっていないにも関わらず、水道料金が跳ね上がったことで水漏れが発覚する場合も多いでしょう。
特に築年数の長い賃貸物件では、経年劣化によるトラブルが起きやすいので、入居前に念入りに確認しておくことをおすすめします。
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配管工事を依頼する際の手順
水回りのトラブルが発生した場合や配管工事が必要となった場合、どのような手順で依頼をすれば良いのでしょうか。
ここでは配管工事を依頼する際の手順について、水道配管を例にとって紹介します。
配管工事を依頼する際の手順は次の通りです。
- 大家さんや管理会社に相談する
- 水道局が指定している業者を選ぶ
- 複数の業者から見積もりを取る
- 見積もりの内訳を確認し発注する
賃貸物件の場合、大家さんか管理会社へ連絡し、依頼をお願いする流れが一般的です。
緊急事態では、住居人が直接依頼しなければならないケースもありますが、まずは、大家さんか管理会社へ連絡して指示を仰ぎましょう。
配管工事の費用は誰が負担する?
配管工事の費用は管理者が負担するのが一般的です。
これは民法第606条に明記されています。
「賃貸人は賃貸物の使用及び収益に必要な修繕をする義務を負う」
このように賃貸物の修繕は貸出人である大家さんや管理会社の義務であるため、住居人は負担する必要がありません。
緊急のトラブルで自分が業者に修理依頼を出した場合でも、経年劣化が原因であれば修理費用を大家さんか管理会社に請求できます。
自分で依頼した場合は、業者に水漏れの原因の特定をしてもらい、大家さんか管理会社に正しく報告し、領収書は忘れず受領しましょう。
参考:民法第606条 – 賃貸人による修繕等 | 金子総合法律事務所
配管工事を負担してもらえない際の対処法
前述の通り、配管工事などは民法606条によって管理者に修繕の義務があります。
しかし管理者によっては配管工事の対応を渋ったり、先延ばしたりする場合もあるでしょう。
このような場合の対処法には2つあります。
1つ目は家賃の支払い拒否する方法です。
全額ではなく設備の破損によって使用できなくなった割合で算出し、それを拒否します。
しかし法律などが絡む問題であるため、素人が行う方法としてはおすすめできません。
2つ目の方法は再三の依頼にも関わらず、管理者が修繕を行わない場合に、住居人が配管工事の依頼を行い、費用を管理者に請求する方法です。
これは民法の第606と607条に明記されています。
民法第607条の2(賃借人による修繕)
賃借物の修繕が必要である場合において、次に掲げるときは、賃借人は、その修繕をすることができる。
- 賃借人が賃貸人に修繕が必要である旨を通知し、又は賃貸人がその旨を知ったにもかかわらず、賃貸人が相当の期間内に必要な修繕をしないとき。
- 急迫の事情があるとき。
民法第608条(賃借人による費用の償還請求)
賃借人は、賃借物について賃貸人の負担に属する必要費を支出したときは、賃貸人に対し、直ちにその償還を請求することができる。
なかなか対応してくれない場合には、このような方法もあります。
ただし修理の際は管理者に事前に伝えておくことが大切です。
緊急でない限りは無断で行わないようにしましょう。
そして、費用を請求するために領収書は発行してもらい、保管するようにしてください。
参考:民法第607条の2 – 賃借人による修繕 | 金子総合法律事務所
民法第608条 – 賃借人による償還請求 | 金子総合法律事務所
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一戸建て賃貸を選ぶ際には、住みやすさや間取りはもちろん、築年数の把握も大切です。
なぜなら、築年数が古いほど配管などの劣化が進んでいる可能性は高く、配管工事やトラブルの発生確率は高まります。
きちんと整備された家に住めば、日々の生活をストレスなく過ごせるでしょう。
「築年数が新しい家に住みたい」や「古くても安心できる物件に住みたい」といった希望がある場合は、こだて賃貸がおすすめです。
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